月組公演応天の門の原作の登場人物は?あらすじから見所シーンを考察!

舞台

漫画「応天の門」(おうてんのもん)が宝塚歌劇団月組により舞台化されることが発表されました。
公演タイトルは「平安朝クライム『応天の門』―若き日の菅原道真の事―」2023年2月~3月にかけて兵庫・宝塚大劇場、3月~4月にかけて東京・東京宝塚劇場で上演されます。原作の応天の門ってどんなストーリーで舞台だとどんな演出になるのか、発表されている月城かなとさんと海乃美月さんが演じる菅原道真と在原業平と絡んでいく登場人物や原作から見所のシーンを考察してみました。

原作『応天の門』のストーリーは?

『応天の門』(おうてんのもん)は『月刊コミックバンチ』(新潮社)にて、2013年12月号から連載中で単行本は15巻まで刊行されてます。平安京の貴族たちの間では、その藤原氏の屋敷から夜な夜な下女が行方不明になるという事件の噂で持ちきりとなっており貴族たちは「鬼の仕業」と言い出し、その噂は帝の耳にも届くようになっていた。都の守護を務める在原業平は、帝の命を受け犯人捜しを始めるが、下女誘拐の犯人として自身の縁者である紀長谷雄が捕縛されてしまう。長谷雄の無実を証明しようとする業平は、捕縛の場に居合わせた長谷雄の学友・菅原道真に協力を依頼し、不承不承協力を約束した道真と共に犯人捜しを続けることになります。捜査の甲斐あって下女の行方不明事件を解決した業平と道真は、以降も都で起こる怪奇事件を解き明かしていくが、次第に事件の背後に関わる藤原氏と伴氏の勢力争いに巻き込まれることになる。

主な登場人物は?

菅原 道真 (すがわらの みちざね)主人公・・・「応天の門」に登場する道真は、恐らく文章士となった18~19歳の想定。道真は幼少より詩歌に才を見せ、11歳で初めて漢詩を詠んだと言われています。物語では幼名は「阿呼」とされており、参議・菅原是善の三男として、「管三」という通り名で呼ばれています。

在原 業平 (ありわらの なりひら)・・・業平は父方をたどれば平城天皇の孫・桓武天皇の曾孫であり、母方をたどれば桓武天皇の孫にあたるという、血筋からすれば非常に高貴な身分です。しかし天皇の血筋が別系統へ移ったこともあり、臣籍降下により在原朝臣姓を名乗り、不遇の時期を過ごします。美男の代名詞として有名ですが、歌人として素晴らしい才を持ち、それは道真も認めるところ。「古今和歌集」に30首、「勅撰和歌集」には87首が収められていて、六歌仙・三十六歌仙の一人です。歌を詠むことが恋の手管であった時代、恋を語る素晴らしいテクニックの持ち主で単なる優男というだけではなかったわけですね。応天の門に登場する業平は38~39歳辺りの想定でしょうか。

◆藤原 高子 (ふじわらの たかこ)・・・17歳の時に五節舞姫となり、9歳の東宮(後の清和天皇)の許婚となります。この時からすでに入内が決まっており、藤原権門の大事な持ち駒でした。しかし11歳の時に29歳の業平と駆け落ちを決行しており、結局は兄たちの手によって連れ戻されてしまい、以後軟禁状態となっていました。今でも業平に想いを寄せ、時折文を送り合っている。大胆な行動を躊躇いもなく起こすことがあり、また道真の性格を見通して物で釣って協力させたことなどから、道真から「強烈な姫」と評される。

◆吉祥丸(きっしょうまる)・・・藤原是善の長男。弟の阿呼(道真の幼名)の才能にいち早く気付き、菅原の家の繁栄の為にと気を配る優しい兄でした。父に命ぜられ藤原家に近づきますが、藤原国経・遠経兄弟の狩の犬に咬まれ、狂犬病に罹り亡くなってしまいます。この時、阿呼の身を案じ「来るな!」と遠ざけるために投げた土器が当たり、いまも道真の額に傷として残っています。

白梅(はくばい)・・・森本の翁に仕えていた女房。翁の元で漢学を学び、玉虫姫の代わりに文のやり取りなどをしていました。翁の死後は、その漢学の知識を買われて道真に仕えることに。道真父子の書倉の整頓・管理を任されています。性格は素直で心配性。業平に心ときめかせています。

島田宣来子(しまだ の のぶきこ)・・・忠臣の娘で道真の許嫁。政略結婚で許嫁となっているが道真のことを心から愛し、道真が得業生になったら正式に夫婦になると約束している。わずか12歳で道真と同格の観察力を持ち、双六や偏つぎもかなりの実力を持つなど学習力や記憶力に長けているが漢書が読めず、白梅が代わりに書物を読んであげる内に友人となる。夫婦になるのを待ちきれず道真の屋敷の塀をよじ登り、侵入しようとするなどお転婆なところもある。

紀 長谷雄 (きの はせお)・・・「応天の門」に登場する紀長谷雄は、文章生を落第し続けているにもかかわらず、勉学をサボり双六などにうつつを抜かす、ちょっと女好きな憎めないキャラに描かれています。業平の妻の親戚という設定で、道真を何かと巻き込み事件解決へと引っぱり出していく役どころです。

原作のみどころ

2巻 7話

原作の2巻7話で、11歳の時に29歳の業平とかつて駆け落ちをした物語のヒロインの藤原高子が登場します。帝の許婚。藤原権門の大事な足固めとなるべき彼女は、今は幽閉の身です。そして「反魂香」という夢幻を見せる香で道真の見た幻とは何だったのでしょうか?

3巻 15話

原作3巻15話で島田宣来子(しまだ の のぶきこ)道真の許嫁の登場です。政略結婚で許嫁となっているが道真のことを心から愛し道真が得業生になれば夫婦になるという約束が、今度こそかなうと楽しみにしていた宣来子(のぶきこ)ですが、道真が試験をすっぽかし家出したことで結婚は延期となり宣来子(のぶきこ)が怒り心頭し塀をよじ登って道真に迫るシーンです。

 

 

まとめ

やはり欠かせない登場人物としては、11歳の時に29歳の業平と駆け落ちをし、その破天荒さから道真から「強烈な姫」と呼ばれる藤原 高子 (ふじわらの たかこ)。道真の許嫁で道真のことを心から愛し夫婦になるのを待ちきれない島田宣来子(しまだ の のぶきこ)この二人の役を誰が演じるのかこの物語には欠かせない人物になりますね。藤原 高子(ふじわらの たかこ)との駆け落ちのシーンや島田宣来子(しまだ の のぶきこ)のおてんばぶりなど舞台上ではどんな演出になるのか、大変楽しみです。

 

 

 

 

 

 

 

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